更新日:2015.04.12
今年もたくさんの桜が、満開となりました。「目黒川のイーストエリア桜まつり」は、天候不順のため、人出はいまひとつでしたが、毎日大勢の方が花見を楽しんでおりました。
「宴会はしないでください」と書いた看板のそばでも、あちらこちらで、酒を飲みながら楽しそうに歓談しておりました。この行動は、自然のなせる業なのでしょう。
花見は、人がただ桜の花びらを見るばかりでなく、桜も飲んだり踊ったりしている大勢の人のパワーを待ち望んでいるのではないかという仮説を立ててみました。
それは、花見が「花狩り」とも呼ばれ、花のパワーを身にまとうというのであるらしいのですが、反面、大勢の花見客が桜を喜ばせているという考え方もあってもよいのではないでしょうか。まさに花見は、人と桜との特別な時空を演出しているのです。
桜の「サ」は、田の神を意味し、「クラ」は、その鎮座する場所と言われ、里山に咲く山桜がまさにその場所なのでしょう。春になると、山の神が里に下りてきて(サオリという)、田の神となって稲穂に宿る。やがて穂となってお米が実ったのち、再び山へと昇っていく(サノボリという)と言われています。
だから、桜の花は豊かな実りを約束してくれる便りでもあり、里山の人々は、待ち望んでいたのでしょう。満開の年には、必ず豊作といわれてきたように、桜の花はまさに花占いの原型でもあるらしいのです。
「年年歳歳花相似、歳歳年年人不同。(毎年美しい花は同じように咲くが、この花を見る人々は毎年変わっている。)」という名句がありますが、私も来年また満開の桜を見ることができるようにと心に呟くのでありました。
お花見万歳!
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若葉が勢いをましてきました(4月12日)